月: 2020年9月
今回は、AI鑑定を用いて、クルマ鑑定に費やす工数を改善するプロジェクトを推進しているセバスチャン氏へインタビュー。
これまで、様々な研究開発に携わり実績を残してきた彼の研究開発に迫ってみたい。
AI鑑定システムの研究から出てくる課題と、それに対する彼の挑戦、そしてAI鑑定がもたらす未来を、インタビューの中から感じ取れると思う。
レッティグ セバスチャン ペーター Rettig Sebastian Peter
2015年入社。AIテクノロジー推進室 沖縄に所属。
自社内の課題解決にAIを使って効率化を目指しながら研究開発を行う。
アプリ開発、承認チェックAIシステムの構築、フロントエンド・バックエンド開発など、プロジェクトの内容よって担当を変えられる守備範囲の広さと、すべての開発を一人で行うマルチエンジニアとして従事している。
クルマの傷、凹みを自動で検知する「AI鑑定」の開発目的は?
目的としては、クルマ鑑定物件数の向上です。
現状はクルマ1台あたりの鑑定所要時間が約20~30分かかってしまうことと、鑑定者の不足が課題として上がっていました。
鑑定後のレポートもデータとして手動で入力しないといけないので時間と手間が発生していました。
そこで、機械学習を使ってクルマを自動鑑定し、鑑定後のデータもそのまま蓄積されていくシステムを作ることで、鑑定にかかるコストを削減できるのではないのか?
そういった思いから、AI鑑定システムをプロトタイプとして開発することに至りました。
クルマ業界で「AI鑑定」を導入しているところは多いのでしょうか?
AI鑑定というよりは「AI査定」になりますが、最近ニュースに出てきたのは保険会社向けのスマホアプリです。
事故があった時に、自分のスマホでクルマの障害を撮影して保険会社に送ります。障害レベルや修理コスト予算はAIで判断するそうです。事故障害は画像でわかりやすくて、判断しやすいと考えます。
一方で、「AI鑑定」だと、事故直後ではなく修理済みのクルマに対しておこなうことが多いです。
傷や凹みなどを検知して、修理のあったクルマなのか? そうでないクルマなのか? の判断をします。
難易度としては上記の保険会社がおこなう事故車分析より高いです。
鑑定対応サービスは現在プロトタイプな状態ですので、導入している企業はほとんど無いですね。
そのAI鑑定ですが、どういった人たちに利用してもらいますか?
「アジャスター」と呼ばれる鑑定者が、クルマを鑑定する時のツールとして利用してもらうことを想定しています。事故車などを鑑定するプロフェッショナルの方々ですね。
開発でフォーカスしているのは「外装部分」。
外装のキズや凹みを画像認識AIへ学習させます。 クルマの撮影画像を傷・凹みのセグメントに分析し、障害レベルを評価していくという流れをAI化することで、鑑定にかかる所要時間を削減させることが可能になります。
開発に使用した言語やツールなどは何になりますか?
開発については機械学習基盤から実開発まで、使う言語やツールは多岐に渡ります。
機械学習開発
→python, Pytorch, fastai, Tensorflow, 機械学習基盤(ML-Template, ML-Core)
API開発
→python, javascript, HTML, CSS
APIディプロイ
→docker
Androidプロトタイプ開発
→Java, C, Tensorflow-lite
ちなみに今回のプロジェクトで使っている機械学習基盤は私が作ったもので、社内にある単純作業などを自動化するための基盤として少し前にリリースしたものになります。
これに関してはbacklogへアップロードして他部署でも使ってもらっているんですよ。
会社で一緒に働く仲間たちにも、私が作ったツールボックスを使っていい環境になるように、社内スタンダードにできたらと考えています。
学習基盤は自作なんですね。既に横展開ができているとは驚きです!では、開発で直面した課題について聞かせてください。
まず、AI学習には大量の教師データが必要になります。その教師データを作り出す作業を「アノテーション(意味付け)」と言って、高い精度を追及するほど沢山のアノテーションが必要となります。
傷や凹みの形はどれも全く同じものはなく、小さい、大きい、長いなど様々です。そういった傷や凹みをマーキングするツールが足りなかったため、自分でアノテートツールを開発しました。
あと、私自身が鑑定者ではないので、アノテート後の判定結果のジャッジが難しく、専門家の確認が必要なこともありましたね。
また、今回のプロトタイプを簡単に作成できる基盤がないため、環境実装が必要でした。こちらは先ほど話した学習基盤(ML-Template, ML-Core)のことです。 学習基盤もそうですが、ツールがなければ自分で作ることはあります。
色々ありますが、チャレンジポイントとして捉え、ひとつずつ課題を潰していくことが研究開発には大事なことです。好きじゃないとできませんね(笑)
さて、気になるAI鑑定システムのリリース予定はいつ頃でしょうか?
リリース予定はまだ決めていないです。
と言うのも、クルマ鑑定物件数の向上という目的はあるものの、鑑定業務の効率化ができるか?の研究開発になりますので、まずはフィジビリでやってみて上手くいけばプロダクト化する。という感じですね。
あくまでも研究開発をするのが私のミッションですので。
ただ、鑑定者に便利なシステムになることは間違いないです。 このAI鑑定が上手くいけば、「ヒトが足りない、時間が無い」の両方が改善されるわけですから。
今後の展開について聞かせてください。
まだ研究開発中なので何とも言えないですが、今掲げているチャレンジ点を解決できれば、プロトタイプシステムを実装するつもりです。
その後、クライアントのテストフェーズを行い、将来的には鑑定サービスとして展開したいと考えています。 遠い未来には、誰でもスマホで鑑定できるようになるかも知れないですね。
あとがき
画像認識技術を駆使し、AI鑑定システムの開発を進めるセバスチャン氏。
単身、幾度となく繰り返すテストと実装の中には、数えきれないほどの課題に直面する。
それを「チャレンジポイント」と称し孤高に研究を重ねる姿に、エンジニアとしての気高さを感じた。
AI鑑定システムが彼の手からリリースされる日が来れば、クルマ業界が大きく変わるかも知れない。
インタビュアー:福田 聡樹(ふくだ さとき)
株式会社プロトソリューション Webマーケティング部所属。自社ホームページ編集長。ブログ/インタビュー/動画などのコンテンツを使って、プロトソリューションのサービスやタレント情報を発信しています。
好きなもの:爬虫類全般、本のにおい。
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こんにちは。プロトソリューションの我那覇です。
早いもので9月に入り、一年の後半戦がスタートしました。皆さま、この半年間はどう過ごされましたか?
半年間の業務を振り返る上で、お客様からの声や評価は今後の業務について考える上での指標の一つとなりますよね。
そんな皆さんのお力になるべく、私が所属するCS向上委員会では、14期上期STAR TEAM表彰式に向けた準備がスタートしました!
STAR TEAM表彰式とは、スタッフの満足度を上げていくためにCS向上委員会が取り組んでいる活動のひとつです。
STAR TEAM表彰式とは
プロトソリューションではチームワークを発揮し、業務成績に貢献したチームを「STAR TEAM」として表彰しています。
実を言うと私は、STAR TEAM表彰式に準備から携わるのは今回がほぼ初めてなのです…!
なので恐縮ながら私も勉強させていただきつつ、今回は準備の内容を皆さまにお伝えできればと思います!
STAR TEAM表彰式にはどんな準備が必要?
表彰式の準備では、仙台/東京/沖縄の拠点から集まった約12名のメンバーがそれぞれの役割を担当します。
準備段階は、大きく分けて2つ!
【①STAR TEAMの調査】
まず、顧客満足度アンケートの作成・配布後、お客様からの評価を集計してSTAR TEAMに該当するチームをピックアップ。
お客様からの声を正確に反映できるよう、しっかり時間をかけて取り組んでいます。
そして回答を集計してSTAR TEAMが決定すると…
【②STAR TEAM表彰式の準備】
次は表彰式の準備です!
STAR TEAMに贈る表彰状や景品の準備、表彰される皆さんを紹介するパワーポイントの作成、BGMや機材の準備、当日の司会進行など、担当メンバーが表彰式までの残り1ヶ月間、準備を進めます。
▼実際の準備の様子などはこちらの記事でもチェックできます!▼
『CS向上委員会』上期STARTEAM表彰式までもう少し!
CS向上委員会が取り組んでいる『STARTEAM表彰式』の準備の模様をお伝えします!
最近は新型コロナ感染防止のため、イレギュラーな対応も求められつつ…
およそ2ヶ月の準備期間を経て、表彰式の実施までたどり着くことができるんですね。
(恥ずかしながら、委員会に入るまで知りませんでした…!)
表彰式という形で実施するのはなぜ?
「表彰式の準備」と一口に言っても、結構時間がかかるんだな…と思ったところで、私の中でひとつ疑問が生まれました。
委員会メンバーが表彰式準備を進める際は、もちろん通常業務と並行して行うことになります。極端に言うと、お客様からいただいた声を現場の皆さんにお伝えするのであれば、例えばメールや社内イントラなどで周知する方法でも問題ないかもしれません。
そんな中なぜ、時間をかけて「表彰式」というかたちで実施しているのでしょうか?
その答えは、表彰式準備についてのオンラインMTGで伺ったお話にありました。
企業の中に存在する委員会である以上、業績を伸ばすための活動であることは重要です。
しかしそのためには、現場の皆さんの「頑張ってよかった!」というやりがいを最大化することや、次へのモチベーションを高められるような活動も大切なんですよね。
だからこそ、時間がかかっても「表彰式」という形で、現場の皆さんに賞賛を贈っているのだな〜と納得でした!
今回は表彰式準備について知るだけでなく、CS向上委員会メンバーとして大切なマインドを学ぶこともできました。きっと駆け出し委員会メンバーの私も、一歩成長できたはずです…!
日頃、お客様からの期待を超えられるよう努力を重ねていらっしゃる現場の皆さんと同じように、CS向上委員会でも、活動をもっと良くするために取組んでまいります!
ここまで、14期上期STAR TEAM表彰式の準備についてお伝えしました。
今回もたくさんのSTAR TEAMが誕生しますように!
この記事を書いたひと:我那覇 有紀(がなは ゆうき)
株式会社プロトソリューション デザイン部所属の2年目社員です。
UI/UXデザイナーとして、中古車検索サイト「グーネット」のデザインに携わっています。
色々な人のテンションが上がるものを作っていけるよう、精進します!
シェアサイクル「CYCY(サイサイ)」は、2020年9月4日に、沖縄都市モノレール「ゆいレール」壷川駅を始めとする新規ステーションを開設しました。「ゆいレール」駅へは順次ステーションを開設いたします。
新しい生活様式において、公共交通機関の代替として通勤・通学に自転車を利用するユーザーの増加を受け、MaaS事業の一環として「ゆいレール」駅へステーションを開設することとなりました。
ヤマハの電動アシスト付き自転車の自転車を活用したシェアサイクル「CYCY(サイサイ)」は、スマートフォンの専用アプリ「HELLO CYCLING」で予約ができ、15分100円にてご利用可能です。
沖縄モノレール「ゆいレール」で活用可能な「OKICAカード」を「HELLO CYCLING」アプリで事前に登録しておけば、「OKICAカード」を自転車開錠用のカギとして活用することも可能です。
■ステーション紹介(一部)
※HELLO CYCLINGアプリのMAP上にて確認いただけます。
株式会社プロトソリューションが2019年10月より開始したシェアサイクル事業です。ICTを活用し、地域に根ざしたシェアサイクル事業を行うことで、観光客の利便性向上を図り、交通渋滞緩和、環境への配慮を目指します。なお、本サービスは、OpenStreet株式会社が提供する自転車シェアリングシステム「HELLO CYCLING」を活用して行います。
沖縄のシェアサイクル CYCY(サイサイ)の料金・概要はこちら
■「HELLO CYCLING」のアプリダウンロードはこちら
8月26日(水)の9時に第1回CODE BASE RADIOとしてYouTubeでライブ配信をしました。CODE BASE RADIOはCODE BASEのプログラミング教室卒業生をゲストに招き、卒業生してからの学習についてや現在の仕事、そしてこれから目指すことをお伺いしていき、現在プログラミングを学習している人やこれからプログラミングを学ぼうとしている人に役立つ情報を届けたいと思います。CODE BASEのプログラミング教室は230名以上が卒業しており、各々の道に歩んでいることもあり、いろんな話を聴けることが楽しみになるかもしれませんね。
記念すべきCODE BASE RADIOの第1回のゲストはプログラミング教室4期生卒業生の大城さんです。大城さんはエンジニアとしてIT業界に転職を考えプログラミング教室に受講しました。卒業後は学習を続けつつ東京で就職活動し、株式会社スタートアップテクノロジーに就職しました。株式会社スタートアップテクノロジーでは、RUNTEQというプログラミングスクールの立ち上げメンバーとしてジョインし、コミュニティマネージャーとして運営に携わっています。
RADIOでは、プログラミング教室卒業後の話やコミュニティマネジャーの話などサービスやプロダクトを作る楽しさを話していただきました。1回目ということもあり、緊張感もありつつ、ゆるく話している姿をお楽しみいただければと思います。
暫定的に水曜日の9時に配信する予定ですが、変わる予定がありますので、チャンネル登録していただける嬉しく思います。学習している人を応援できるRADIOにできるよう継続して続けれるように頑張っていきますのでどうぞよろしくお願いいたします!
CODE BASE RADIO #1
https://youtu.be/jwu6i7n_UlE
「品質」の定義やニーズは、お客様によって多岐に渡り、時とともに変化します。
お客様に心から満足していただける高品質なサービスを提供し続けるため、プロトソリューションは様々な取り組みを行っています。
具体的なToDoを進めるために、品質管理活動をどのような考えのもとで推進するのか?
プロトソリューションでは以下の「品質方針」掲げて、その方向性を明確にしています。
品質方針
1.お客様の期待を把握し、満足度向上を目指します。
2.品質向上のための技術を追求します。
3.PS-QMS(当社独自の品質マネジメントシステム)の運用により、品質の評価と改善を継続的に行います。
4.社員全員がこの方針に基づき、品質向上に取り組みます。
もう少し詳しく紹介いたします。
<PS-QMSとは>
プロトソリューション(PROTO Solution)の頭文字「PS」と、品質マネジメントシステム(Quality Management System)という概念の頭文字「QMS」を組み合わせたものです。
■PS-QMS体系図■
当社には約600名規模の社員が在籍していて業種も多岐に渡り、それぞれが独立した体制となっています。
そうなると品質管理活動にムラが出てしまったり共有漏れが発生したりと、品質への意識がどうしても点になってしまいます。
そういった点を線にするために、品質管理委員会が横串しで入ることで改善効果を高め、継続的に取り組み続けれるよう体系化した仕組みが「PS-QMS」です。
品質管理委員会では「PS-QMS」を具体的に実行していくため、下記のように活動のフェーズをPDCAというカテゴリに分け、それぞれのフェーズで様々な取り組みを行っています。
■フェーズごとの取り組みについて■
フェーズ | 取り組み | 期待する効果 |
---|---|---|
Plan(計画) | ・各部署の品質年間計画の立案 | ・課題と目標を明確に定め、年間を通したスケジュールを組んで実行し、推進力向上 |
Do(実行) | ・品質年間計画の実行 ・日々の業務フロー改善、効率化 ・QCMTG、ヒヤリハット報告(リスク早期検知・共有) |
・業務フローの改善・効率化 ・リスク抽出と共有により、早期リスク対策 |
Check(確認) | ・社内:品質データを分析し、各部署へレポーティング ・社外:顧客満足度調査 |
・品質課題の傾向把握し、対策の優先度を決定できる ・お客様ニーズに対する観点でも、品質向上に向けた課題が分かる |
Action(改善) | ・各部署:品質年間計画実施の効果・社内外のデータ分析結果をもとに、再計画 ・組織として:品質管理委員会を開催しPS-QMSのサイクルを定期的に見直し |
・取り組み内容や、仕組み自体も定期的な改善ができる |
品質方針で「社員全員がこの方針に基づき、品質向上に取り組みます。」と掲げているように、全員で取り組むためには連動性は非常に重要です。
<まとめ>
品質管理活動を実践していくためには、まず品質方針を明確にすること。
そして第3機関(品質管理委員会)が品質のPDCAサイクルを回すことで、連携の取れた品質マネジメントを継続的に運用することが可能になります。
組織の規模に左右されない堅実な品質マネジメントシステムを運用していくために。
私たちプロトソリューションは、これからも品質にこだわり続け取り組んで参ります。