チャットBot導入で業務負荷を軽減!社内のDX化を推進する「AI Forceプロジェクト」メンバーへインタビュー!

REPORT
2022.09.14

こんにちは。プロトソリューションの福田です。

会社の管理部。

働く社員が円滑に業務を行えるように多方面で社員を支える重要な部署。管理部の業務内容は定型的なタスク以外にも、ヒト・モノ・カネといった会社の生産性向上に関わることなら広くカバーします。また、突発的なタスクにも対応するため業務範囲は多岐に渡ります。

例えば、就業規則などの社内規定の改定、労務管理から福利厚生といった環境面のサポート、外部取引先の調査、壊れたトイレや空調修理手配など、「え?そんなことも総務でやっているの!?」ということをやっていたりします。

昨今、企業のDX化が叫ばれているなかで、営業や制作部門のように直接利益を生まない管理部(間接部門とも呼ばれる)でも同様にDX化が課題となっている。

さて、今回は当社管理部のDX化に『チャットボット(以下:Bot)』を導入させたプロジェクトメンバーをご紹介。

DX化に管理部を選んだのはどうしてなのか? なぜBotなのか?

プロジェクトメンバーへ伺ってみました!

左上から時計回り順 岡田さん、与那覇さん、砂川さん、千葉さん。メンバーは沖縄本社、仙台本社で構成されている


今回、管理部の業務効率化をしようと思った経緯を教えてください。

砂川さん:社内のDX化を目的とした『AIForceプロジェクト』というチームがありまして、私と岡田さんはそのチームに所属していたんです。そこで管理部内の効率化が必要な業務をピックアップしていたところ、管理部で課題になっていた属人化の部分に焦点をあてることにしました。

属人化で例を挙げると、社内制度や福利厚生などといった社員からの問い合わせの部分。
例えば育児休暇の取得方法だったり、給与に関する問い合わせなどです。

これらは担当者によって答えが違うため、回答品質にバラつきが出ていましたし、回答できる担当者が不在の場合、問い合わせ頂いた社員を待たせることになっていたんです。同時に受け答えする間の工数問題もありました。

そこで、問い合わせに対する答えの均一化を図るべく、管理部の業務効率化に踏み切ったわけです。

具体的にどういう施策をとったのでしょうか?

砂川さん:「回答品質の均一化」を実現するためにまず浮かんだのは『Bot』です。
属人化を回避するのにBotは最適だからという理由があります。

そのBotをSlackのアプリへ追加して、欲しい情報をBotに投げかけるというもの。
例えば、Aという質問に対してはAという回答が用意されていて、欲しい回答が瞬時に出てくる。
これらは人で行うよりも自動化してしまったほうが効率面、コスト面で断然良いですからね。

岡田さん:始めはその施策をクラウドサービスで実現しようと考えていたのですが、初期費用+ランニングコストがかかるという費用面の課題もあり、「それなら社内で開発したほうがいいんじゃない?」となって、まずはスモールスタートで開発を進めることになりました。

丁度その時期、社内でもSlackが浸透してきたタイミングでしたので、社員全員が日頃から使うコミュニケーションツールと相性が良いもので考えていました。

ちなみに、予め検索されるであろうキーワードの選定は、問い合わせの多い内容をピックアップして選んでいます。

Bot導入の開発を担当した岡田さん


開発を選んだことでの課題はありましたか??

砂川さん:始めは独自で用意したローカルサーバーでBotを動かす方法でしたが、そのローカルPCが立ち上がっていないと、Botが機能しないことが判明したんです。つまり岡田さんがお休みだとBotが反応しないみたいな(笑)。

岡田さん:Botは常時繋がっていないと意味がないので、常に稼働しているサーバーを使うことにしました。プロトソリューションで使用しているサーバーはAWS。

ただAWSだと、これまた別で費用がかかってしまうので、無料で環境構築ができる且つslackとの親和性が良いサーバーを用意しました。

問い合わせがないときは自動スリープになる仕様なので、無料の制限内で利用できるのが魅力です。早速、ローカルから新しいサーバーへ移行させて、皆が常時使えるようにしました。

プロジェクトメンバーは各拠点で結成されていますが、それぞれどういった動きをされていたのか教えてください。

砂川さん:仙台と沖縄で結成されていましたので、フルリモートでのミーティングでした。
役割も明確でしたので遠距離という不便さは無く、距離を感じず進めていましたね。

キックオフで管理部の課題を掘り下げていく作業。これは全員で行いました。

要件定義は私と岡田さん、リーガルな視点でのアドバイスは総務の与那覇さん、広報としてお知らせや要望フォームの作成は仙台本社の千葉さん。Botの開発担当は岡田さん、全体のディレクションは私と千葉さんで行いました。

メインの役割は決めつつも案出しは全員で行い、それぞれの専門分野を活かして動いていました。

プロジェクトリーダーの砂川さんは全体の進捗などを管理する


実際やってみてどうでしたか?プロジェクトの今後も聞かせてください!

砂川さん:凄く時間がかかったプロジェクトだったという印象です。さっきのサーバー問題以外にも、最初に開発していたツールがサービス終了してしまうなど紆余曲折ありまして、、、結局キックオフから1年経過してのリリースでしたね(汗)。

福田:それは長いスパンでしたね!!

砂川さん:はい。もともと「まずはリリースさせる!」そこから調整していく想定で動いていましたが、ここまで時間がかかるとは誰も想像していなかったかと思います(笑)。

これからリリース後の効果検証を行っていくフェーズですので、実際に社員の皆さんに使ってもらって、その声からアップデートしていこうと思っています。

具体的には、今実際に対応できる質問数は80程度なので、アンケートなどで質問のベースになる要望を社員の皆さんから受け付けます。リリースと一緒にお問い合わせフォームも用意しているので、そこから要望が取れる状態になっています。

福田:なるほど。実は私すでに、いくつかのキーワードで実際にBotを試してみたんですよね(笑)。

例えば「財形」って入力すると、フローや申請書への案内が出てきたり、瞬時に欲しい回答が返ってくるので便利でした!キーワードが増えていくと更に使いやすくなるかと思いました。

岡田さん:今後の課題ですね。実際にBot検索されたSlackの検索履歴などもログで確認できるので、そこのデータからキーワードが取れるようになっています。

福田:質問に遊び心を入れてみると面白そうですね!Botに「ありがとう!」と打つと「イエイエ、500円デイイデスヨ(Bot)」みたいな。

岡田さん:実は、社員の皆さんから寄せられる質問の中で「駐車場でネコをみかけた」というのが結構あって、「ネコ」とキーワードを入れるとBotから面白い返しがくる。みたいなのを作っていたんですよ。削除しちゃったんですが(笑)。

福田:何で消したんですか?勿体ない!

問い合わせが多そうなものから着手していくと使ってもらえるし、そこからフィードバックがもらえるので、まずは社員の皆さんに触れてもらう、興味を持ってもらう施策が必要かもしれませんね。

岡田さん:今後はフリーワードからボタン式(「総務」「経理」などのカテゴリボタン)なども検討中です。フリーワードでもボタンでも、両方で検索できる仕様にしたいですね。

社員皆が使いやすいような設計を考慮しながら開発をしている岡田さん


成果が出るにはまだ早いかと思いますが、業務負荷は軽減されそうですか??

砂川さん:はい。回答できる質問数が増えれば、約30hくらいは削減できる想定です。

ただ、本プロジェクトは業務負荷の軽減が目的ですので、定量的な工数削減というよりまずは管理部担当者の負荷を減らすことを第一としています。Botが担う業務を走らせながら、その分空いた時間でアンバランスになっている業務へ人をアサインさせていく。何かを始めるにはまず “空き” を作らないといけないですからね。

福田:同感です。その “空き” を通常業務と並行して進めているAI Forceメンバーが凄い!
私の場合はまず「急ぎでない案件はないか?」とアイゼンハワーマトリクスで取捨選択からやったりするタイプなので。。(笑)
効率化ができるツールの存在を知らないと、そもそも案として浮かんでこないですからね。
そういった案が広がるのが、組織を横断して形成されたこのプロジェクトなんですよね!

砂川さん:そうですね。そういった意味でも岡田さんにはBotのアップデートを期待しています。

岡田さん:苦笑。

開発秘話だけでなく今後の抱負も語ってもらいました♪


まとめ

プロトソリューションの管理部ではこれまでも、社内提出書類・給与明細のペーパーレス化や勤怠管理のクラウド化を成功させてきました。

テクノロジーの進化によって業務フローや手法が変化していく中で、それに付随する業務もまた変化が求められていきます。

今回の間接部門の事例の様に、時代に合わせたツールを積極的に導入していくことは勿論、それらを使いこなす知識と既存のやり方を “変えていく” 柔軟さも必要ですね。

効率化されることで無駄なコストが省かれるのは大歓迎ですが、我々も “排除” されないようにアップデートしていかなきゃですね!!

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この記事を書いたひと:福田 聡樹(ふくだ さとき)

株式会社プロトソリューション Webマーケティング部所属。自社ホームページ編集長。ブログ/インタビュー/動画などのコンテンツを使ってプロトソリューションの取り組み、サービスやタレント情報の発信をしています。
好きなもの:爬虫類全般、犬全般、本のにおい。


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