プライベートも充実。当社の働き方
「さまざまな価値観をもった人が、それぞれの状況に応じて活躍できる企業」であるために。
プロトソリューションでは雇用の機会均等、多様な働き方を目指し、働きやすい職場環境作りを推進しています。
時間外労働削減になぜ取り組んだのでしょうか。
Atsushiさん 当社では2014年から本格的に時間外労働の削減に取り組みを始めました。当時、我が国では「人口減少」「生産性の向上」「イノベーション不足」が課題として大きく叫ばれ始めた頃でしたが、当社でも同じように、人材の確保、生産性の向上を通して新たなアイディアを創出することが、これまで以上に求められるようになっていました。
これを解決するためには、最大のネックとなる時間外労働を削減し、さまざまな価値観をもった人が、それぞれの状況に応じて柔軟に活躍できる企業である必要がありました。そこで本格的に取り組み始めるにいたったというわけです。
時間外労働抑制の取り組みについて具体的に教えてください。
Atsushiさん まず、全社をあげて時間外労働を削減していくというトップメッセージを発信し、組織の雰囲気を変えていきました。その際、数値目標をかかげると同時に「なぜ時間外労働を減らすことが必要なのか」を組織全体に浸透させるよう心がけました。削減する目的が全社員に腹落ちしなければ、根本的な解決にはならないと考えたからです。
こうした意識改革を粘り強くやり続けながら、具体的な取り組みとして、はじめに着手したのが「勤務間インターバル制度」の導入です。この制度は、終業から次の始業までの休息時間を確保し、実質的に労働時間を短縮させることを目的として定めているものです。2019年からその導入が努力義務とされていますが、当社では社会保険労務士の助言を受け2015年から採用し、先行している欧米企業並の基準値である11時間のインターバルを設けています。
また同じく2015年から、年度初めに各社員に1年間分の年次有給休暇の取得を自由に計画してもらう、いわゆる「年次有給休暇の計画的付与制度」を導入し、有給休暇を取得しやすい企業文化作りを行いました。
この企業文化を土台に次に取り組んだのが「労働時間の見える化」です。それまではICカードリーダーによる打刻はなされていたものの、月末に集計してからしか労働時間を正確な把握できないといった課題がありました。そこでまず、紙で申請などを行っていた勤怠管理について、各社員がWEB上で労働時間の確認や勤怠申請ができるようIT化を行いました。それと同時に、勤怠管理に関する基本的なルールをわかりやすくまとめた勤怠管理ガイドラインを策定し、時間管理に関する知識のレベルアップを図りました。
このように、IT化と知識のレベルアップをセットで行ったことによって、全社の管理レベルが飛躍的に向上し、労働時間の見える化がなされ、効果的な対策をタイムリーかつピンポイントにできる体制ができました。
さらには、一般企業では導入事例が少ない「年次有給休暇の時間単位付与」を導入し、適正な労働時間管理にとどまらず、働きやすい職場環境作りを推進しています。
取り組んだ結果はいかがでしたか?
Masanoさん 時間外労働時間の平均が、20.1時間(2013年)から15.1時間(2017年)に大きく削減されました。
こうした数値的な結果以上に「以前よりも有給休暇が取得しやすくなった」「帰宅しやすい雰囲気になってプライベートも充実させることができた」など、社員満足度向上に繋がるポジティブなフィードバックが得られたこと大きかったです。また、男性の育児休暇の取得も2018年に入って続々と増えてきていますが、これも時間外労働削減の副産物だと考えています。
そして、何よりも大きいメリットは、一人ひとりの社員が、生産性の向上を常に考えるようにマインドや行動が変化してきたことです。例えば、終業時刻を意識してメリハリをつけた働き方の社員が増えました。また、限られた時間の中でこれまで以上に成果を出すために、AI活用やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)に積極的に取り組んだり、部門横断的な効率化の動きが活発化したりなどしています。こうしたマインドや行動の変化の中から、新規事業に繋がると期待ができるプロジェクトも生まれつつあります。
今後の取り組みについて教えてください。
Atsushiさん これまでの一つ一つの取り組みを、粘り強くやり続けることが最も重要だと思っています。そして、こうした適正管理体制をベースに、時間外労働を削減する目的であった「さまざまな価値観をもった人が、それぞれの状況に応じて活躍できる企業」であるために、柔軟な働き方ができる労働環境を全社員で作りあげていきたいと思っています。