非接触・非対面だからこそ、サービスを身近なものとして感じてほしい。オンライン商談SaaS

REPORT
2020.08.21

今や、オンライン上でクルマを購入することは当たり前になってきているが、私たちを取り巻く環境がDX(デジタルトランスフォーメーション)化されるなかで、様々なビジネスモデルの変革が起きている。

2020年6月19日、クルマ・ポータルサイト「グーネット」は、販売店へ足を運ばずに商談まで済ませられるオンライン商談SaaSの提供を開始した。

今回は、そのオンライン商談ツール「グーネットLive(ライブ)」の開発に携わった棚原氏、友利氏へインタビュー。

サービスが生まれた背景や開発で使用した言語、利用者の声までをご紹介!

棚原 康平 Tanahara Kohei(写真左)
2013年入社。ソリューション開発部沖縄 システムエンジニアとして所属。
不動産情報サイトのWebアプリ開発から、自動車情報系スマホアプリ開発など、主にWebアプリの設計・実装を担う。本記事のプロジェクトでは、ユーザー側のシステム開発を担当。

友利 将 Tomori Sho(写真右)
2013年入社。ソリューション開発部沖縄 プロジェクトマネージャーとして所属。
Webアプリの設計・要件定義、中古車販売管理システムのサポートなど、システム開発からマネジメント業務までを担う。本記事のプロジェクトでは、中古車販売店側のシステム開発を担当。

オンライン商談ツール「グーネットLive(ライブ)」が生まれた背景を教えてください

オンラインインタビューの様子

棚原氏:新型コロナの影響があらゆるオンラインサービスを促進させ、クルマ販売店での接客もオンライン商談という形としてニーズが高まったことから、今回のプロジェクトが発足されました。

友利氏:コロナ禍で生まれた“非接触ニーズ”が今後も加速する事を想定し、クルマ販売店として実店舗での接客以外に、新たな販売ネットワークを作る事が課題としてありました。そこでグーネットにオンライン商談機能を追加することになりました。

オンライン商談機能を追加することでのメリットはどのようなものがありますか?

友利氏:得られるメリットは販売店とユーザー両方にあります。まず、販売店側のメリットは「市場拡大に繋がること」です。

例えば、クルマを実際に見たいといった問い合わせがあった場合、ユーザーが欲しいクルマの条件を来店後にヒアリングするので、思うような提案ができないことがあります。

オンライン商談では、販売店側が欲しい情報を予めユーザーに入力してもらえるので、商談時にはユーザーひとり一人に合わせた提案ができるようになります。 オンライン商談機能を追加することで販売店の業務時間を削減し、顧客接点数を増加させ、商談時間へ置き換えることが可能になったのです。

棚原氏:ユーザー側のメリットはスキマ時間にクルマを探せることです。 また、直接販売店へ行かなくても、クルマをオンライン上で“見に行ける”ので、遠方からのユーザーでも気軽に商談が行えるのが魅力です。

今回使用した技術(開発言語やツールなど)は何ですか?

友利氏:fuelphpとjavascriptです。もともと僕が担当している中古車販売管理システムから、販売店がユーザーの情報を得る際の、UXの部分に機能を追加したという感じですね。

棚原氏:typescriptとReactを使いました。選んだ理由としては、開発期間が短いというのもあったので、1から作るよりもある程度ベースができているものが良いなと。

コロナの影響でオープンソース化されたビデオチャットのプロジェクトがあり、そこで使われていた技術がtypescriptとReactだったので、それをベースにグーネットLIVEの形に変えていった感じです。 Reactは未経験でしたが、「純粋に楽しそうだからやってみよう!」とワクワクしながらやっていたところはあります。(笑)

苦労した点を教えてください。

棚原氏:WebRTC(ブラウザ間でビデオ通話ができるもの)を使った開発が初めてだったので、技術を習得しながら且つコロナ禍のニーズにスピーディーに対応することは思いのほか大変でした。

当時、Zoomの脆弱性問題が話題になっていたこともあり、ビデオチャットを利用することでのセキュリティー面、ビデオ通話に入るための認証フローなどを専門アドバイザーの方と熟考しました。多くの販売店やユーザーが利用するので、そこは何度もテストしましたね。

友利氏:販売管理システム側では、「何を見せるのが良いのか?」を考えるのに苦労しました。

例えば、オンライン商談時の受け付けで情報を入力する際に、販売店側はどういった情報が欲しいのか?ユーザーの名前や住所以外に、好みの車種、年式にこだわりがあるのか?走行距離を気にしているのか?金額感は?など。商談がスムーズに運ぶように工夫しました。

遠方からも使えるものだからこそ、やりとりで距離を感じさせないよう使いやすさなどの設計面には気を使いましたね。

6/19にリリースされましたが、現状の反応はいかがでしょうか。

棚原氏:リリース後すぐにオンライン商談での成約がありました。

県外在住のユーザーで、コロナ禍での外出を避けたい反面、どうしても現車確認をしたいということでグーネットLiveで商談。その場で成約に繋がったようです。

販売店も「これまで相当な販売損失があったのではないか」と、これからも積極的にオンライン商談を取り入れたいと反響がありました。

リリース後すぐに好反応を頂いていますね!今後のサービス展開についてお聞かせください。

棚原氏:UI/UXの改善ですね。商談内容を議事録化する機能や、販売店の在庫を通話中にユーザーへ見せる機能、電子サイン・契約までワンストップで行うといった商談に特化した機能の追加をして、もっと使いやすくしていきたいと考えています。

友利氏:商談車輌連携、見積書連携など、オンライン商談で成約する為に必要な機能を管理システムから提供できるようにしたいですね。

あとがき

人々の接触機会が減ることでニーズが高まるサービスには、当然ながら「利便性」や「安心」といった部分は無視できない。

非接触・非対面だからこそ、より身近に感じてもらえるようなサービスを提供していく。

棚原氏、友利氏による、同サービスのアップデートを今後も見逃せない。

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インタビュアー:福田 聡樹(ふくだ さとき)

株式会社プロトソリューション Webマーケティング部所属。自社ホームページ編集長。ブログ/インタビュー/動画などのコンテンツを使って、プロトソリューションのサービスやタレント情報を発信しています。
好きなもの:爬虫類全般、本のにおい。

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