震災から10年 テクノロジーで地元東北への貢献を目指す、当時学生だった現エンジニアの新規サービス『JomoNeX』

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2021.08.17

「JomoNeX」は、地域課題を運営とユーザーがともに解決するCtoCマッチングサービスです。縄文時代と同じように互いに繋がり合い、協働できる場をテクノロジーで実現することを目指し、「JomoNeX」上に地域特有の課題を集めて、人々が活動できる場を提供します。

今回は、そんな「JomoNeX」プロジェクトメンバーの福永さんと大石さんにインタビューし、「JomoNeX」の魅力を語っていただきました。

福永さん紹介写真

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■福永さん

2016年アイソリューションズ(現・プロトソリューション)入社後、薬品管理支援システム、グーネットの開発プロジェクトにアサイン。
2020年にRe:Jomonプロジェクトへ配属後、JomoNeXの開発へ参画。

大石さん紹介写真

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■大石さん
2020年プロトソリューションへ新卒として入社。4月からシステム開発研修を経てOJTへ。OJTでは社内の課題解決をテーマに、社員の居場所把握Webシステム「iBashow(イバショウ)」を開発。
10月よりRe:Jomonプロジェクトへ配属後、JomoNeXの開発へ参画。

■「JomoNeX」を始めたきっかけを教えてください

大石:今はコロナ禍でもあり、先が見えない、予測不可能な時代が到来しています。こんなときだからこそ、横の繋がりを大事にしていきたい、そういう想いが根底にあります。

縄文時代のように、隣人と助け合い、互いが繋がっていた社会が今求められていると感じています。

そこで「Re:Jomon」というプロジェクトを発足しました。

福永:東日本大震災発生から10年という節目はきっかけにはなっているものの、それ以前から本社でもある仙台をはじめ、東北への地域貢献をしていきたいという想いが強くありました。

大石:復興マラソンを企画して実行しよう!通った道をGPSアートで応援しようというような案も出たのですが、イベント開催という単発のものではなく継続して成長していけるサービス立案に至りました。

福永:仙台市は「SDGs未来都市」に選定されており、まちづくり提案が進んでいます。さらに、コロナ禍において都心部からのUターン・Iターンを検討する人の増加を受け、移住先として「東北」が選ばれるためにどうすれば良いのか。

 東北では、若者の流出・少子高齢化の加速など、解決すべき課題があります。そういった社会課題・地域課題を、地域一丸となって解決できる仕組みを創りたいと思い、「JomoNeX」をスタートしました。

■東北が抱える地域課題「人手不足」「情報発信の仕方が分からない」

福永:「JomoNeX」スタートに先駆けて、実際にリアルな声を聴くために様々な場所に赴いてヒアリングをしています。

大石:先日山形県鶴岡市のコミュニティセンターに伺った際にも、いろいろな課題を伺いました。そこでは、そもそも人がいないことを課題に感じていらっしゃいました。

 次の世代の人たちに町を盛り上げて欲しい、という反面、そもそも担い手が不足していること。人を集めたいという想いは強いが、集め方が分からない、という声もありました。

福永:SNSをうまく活用されている方もいらっしゃるんですが、どうすれば魅力的な情報発信ができるのかアイディアがない、という課題も見られました。

 課題はあるものの、うまく解決するための人手・解決策がないのです。

大石:別のコミュニティでは、特有のジレンマを抱えていらっしゃる方も。

 地域のコミュニティとしてカフェを経営されている方は、地元の人たちの憩いの場としてカフェを続けていきたいものの、継続するためには観光客などにも活用してほしい。ただ、人が増えることで地元民が近寄りがたくなるのは避けたい、というジレンマがあります。

福永:地域の魅力を発信していきたいけれど、地域の良さを残していくためにはどうしたらいいのか、というのは難しい課題ですよね。

■東北でボランティア活動をする学生団体も賛同へ

福永:同じように地域課題を感じ、解決しようと活動をする学生団体の方々も多くいらっしゃっており、その方々たちにもヒアリングをしています。

 情報格差や教育格差に取り組む団体にも賛同を得ることができていて、地域課題を持っていたり、何か貢献できないかと活動している方々にも「JomoNeX」を活用していただきたいと思っています。

大石:「JomoNeX」で色々な形の繋がりが生まれれば、「時間」「資金」の有効活用に繋がり、学生団体の活動の輪も広がっていくのではと思います。

■「JomoNeX」でどのようにして地域課題を解決していきますか?

大石:いろいろな団体・コミュニティセンターの方々にお話を伺う中で、「課題を知ってくれてありがとう」と言われることがよくあります。

 埋もれがちな、目を向けられない地域課題をまずは知ってもらう場を創ることが、「JomoNeX」なら実現できます。

 そのためにも、地域課題をどんどん集めていくことが重要です。

福永:地域課題だけではなく、地域の魅力についても発信していくことができると考えています。
「JomoNeX」は、地域に寄り添いながら、サービスを改善し続けていきたいですね。

大石:情報発信の仕方が分からない方向けには、「JomoNeX」を活用した情報発信ワークショップなどの開催も検討しています。「JomoNeX」を活用して、オンラインでもリアルでも横の繋がりを形成していきたいと思っています。

■「JomoNeX」では、どのように地域課題を集めていきますか?

福永:「JomoNeX」には①スターター、②ジャンパー、③運営の3つの人物が登場します。

①スターターとは、地域課題を抱えている人

②ジャンパーとは、地域課題を解決したい人、地域について知りたい人

③運営とは、主にサポート業務を行う人

 例えば、漁師で海洋ゴミ問題に困っているスターターにコンテンツを発信していただき、海洋ゴミを扱ってプロダクト開発を行いたいジャンパーが協働し、海洋ゴミ問題への解決に向かおうとしているコンテンツがあります。運営はスターターの発信したい内容の言語化や記事化についてのサポートを行ったり、マッチングをお手伝いすることでコンテンツに関わっています。

大石:現在挙がっている地域課題は、サービススタート当初にヒアリングをして出てきたものが多く挙がっています。

 抱える課題も様々で、個人単位で解決できるものから協業して取り組んでいくべき課題もあります。ジャンパーの皆さまには、挙がっている課題にアクションをしていっていただきたいですね。運営側は、スターターとジャンパーのマッチングのお手伝いも行いますし、情報を吸い上げてコンテンツ化したり、自らジャンパーとして入っていったり、情報拡散なども行っていきます。

 実際にヒアリングを続ける中で、運営として一緒にやりたいという学生さんも既に出てきてくださっています。

福永:「JomoNeX」に関わる全ての人たちで、地方が抱える地域課題に取組み、地方創生に繋げていきたいですね。

■これから「JomoNeX」に関わる方へのメッセージ

福永:地域で頑張る皆さんの取組みをしっかり発信していくとともに、地域課題をどんどん集めていきます。地域課題を抱える人・解決する人とのマッチングをすることで、地域課題から新たな取組みが生まれる仕組みを創っていきます。

大石:若者が熱く語るコンテンツを増やし、活躍する様子を発信していきますので、ぜひ今後の「JomoNeX」の活動を楽しみにしてください。

 熱い想い、地域への想いをどんどん発信していきます。

福永:地域課題を運営とユーザーがともに解決するCtoCマッチングサービス「JomoNeX」で、知られていない地域課題・行き場のない地域貢献欲求・情報格差の深刻化という課題を解決していきます。


■参考:【PRESS RELEASE】地域課題を人と人の繋がりで解決に導くWebサービス 『JomoNeX』リリース

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